2015年05月19日

マグリット展レポート…ついでにルーブルも。

マグリット展.JPG
先日、国立新美術館で開催されているマグリット展に行ってきました。

美術館なんて久しぶりでした。
とにかくフットワークが鉛のように重く、
ブラックホールができるんじゃないかというくらい腰の重い私ですが、
マグリットの主要作品がこんなに盛り沢山な展覧会は、
この機会を逃してはもはや一生無いんじゃないかと思ったので、行ってきました。

マグリットは大好きです。基本的にマグリットは中二病ホイホイですよね。
中二病発症した多感な時期の子が美術の教科書に載っているマグリットの絵を見て
シュールレアリズムに興味を持つ…みたいなパターンがあるように思います。
私もそのうちの一人です。

で、私は混んでる美術館が大嫌いなので、あえて平日の天気が悪い日に行ってきました。
……なのに、人、多すぎ。
平日なのにいったいどこから湧いてくるんだよ(自分もだけど)。

私は絵をやっている(と言っていいのかもはやわかりませんが…)人間ですが、
美術館などで絵を見るときはササササーッと観るタイプです。

・美術館は基本的に独りで行くもの。
・音声ガイドを聞くのもいいけどそれにとらわれすぎるのはよくない。
・シュールレアリズムや抽象画のような作品の場合、 画家がつけたタイトルに縛られすぎてはいけない。
・額縁や額装に注目して観察するとおもしろい。
・気になった作品は使用画材をチェックする。
・美術論?芸術論?知るか。

↑これが私のやり方です…。
偉そうに何を言うかといった感じですが、私はいつもこんな感じで鑑賞しています。
特に額縁はね…注目してしまいます。
過去になんやかんや展示会などに参加させて頂いておりましたが、
いざ絵を展示するってときに、
「絵をひき立たせ、かつ、絵の邪魔をしない額縁とマットを選ぶ」
ってのがどんだけ難しいかを学びました…。
それ以来、絵を見るときは額縁もまじまじと見てしまうようになりました。
しかも正直絵に合ってんだか合ってないんだかわからんものも多い。

で、展覧会自体の感想ですが、とても素晴らしかったです。
冒頭でも言いましたが、これほどまでの作品が集結した
大規模なマグリット展はなかなか無いでしょう。ファンにはたまらない内容でした。
マグリットが実際使用していたイーゼルが最後に展示されていたのですが、
なんだか深い感動があってとても印象的でした。

あと、マグリットって…なんとなくどれもこれもデカい作品であるイメージがありましたが、
思っていたより小さめの作品が多く、それも良かったです。

でっかい作品は迫力があってまさに美術館向きですが、親近感が無いんですよね…。
日本画ってなぜかでっかいのが多いですよね。
屏風とか襖に描く文化?があるから大きい作品が多いんでしょうかね…。

記憶.JPG
今回とても嬉しかったのは、
マグリットの作品の中でも私が特に大好きな『記憶』が展示されていたことです。
事前に知りませんでしたので、驚きました~。
この『記憶』シリーズ?は何枚かあるようですが、私はこのガッシュで描かれた絵が一番好きです。
数多くあるマグリットの作品の中でこの作品が日本に来たことが嬉しいです。

ちなみに…このポストカードは今回買ったものではありません。
以前どっかで買ったものです。部屋にずっと飾ってたんですよ~。
画集も以前どっかで買ったものがすでにあったので、
今回のグッズ販売ブースでは何にも買いませんでした。高いし。

丸い物体.JPG 丸い物体2.JPG
それにしても、マグリットの作品の中にたびたび登場するこの丸い物体。
この丸い物体…パックマンが口を閉じたところを正面から見たような感じがしますが、
いったいこれは何なんだろう…?と思い、調べてみました。

風の声.JPG
なんと、「鈴」だそうです。
以前購入したマルセル・パケのマグリットの画集に掲載されている
『風の声』という作品に対して下記の解説が書かれていました。

シャルルロワでもブリュッセルでも、かつては馬の首に鈴がかかっていた。
画家は、この鈴の響きにあとあとまで影響を受けた。
この鈴を空中に漂わせ、風にさらすことによって、
耳に聞こえるものに視覚的実態を与えたのである。

なんと鈴とはね~。
鈴とは思わなかったわ。

この鈴をモチーフにしたオブジェとか消しゴムとかがあれば買ったのになぁ。
正直グッズはどれもビミョーでした。

このあいだ表参道のタイガーコペンハーゲンに行ったのですが、
髭や黒ぶちメガネなどをモチーフにした、マグリット的に見えなくもない雑貨がたくさんありました。
それらの方が今回の公式グッズより魅力的に感じてしまいました。(そういう問題じゃないけど)
最近髭とか紳士モチーフが流行っているのは知ってましたがこれほどまでとは。
黒ぶち眼鏡のでかい写真立てなんかがありましたが、これに青空の写真とかを入れて壁に飾れば、
なんちゃってマグリット的なオブジェになるのでは…なんて考えてしまいました。

そうそう、展覧会場で、私の前を歩いていた大学生風の男の子がですね、
白地に「髭・パイプ・眼鏡・帽子」という紳士モチーフが黒色で
細かくプリントされているシャツを着ていて、「ほっほぉ~~粋だねぇ」と思いました。
こういう洒落っ気がある人って良いですね。
マグリットの作品の中に出てくる紳士の格好を真似した人とか居ればおもしろいのに。
展覧会中何人かはそういう人が居たかもしれませんね。知らんけど。

そんなこんなでマグリット展はとても良かったわけですが、
…やっぱり人が多い!!!!
平日でこれじゃあGWとか土日祝日なんて満員電車状態なんじゃ…。

正直、人でごった返している空間で絵を鑑賞するほど馬鹿馬鹿しいものはないと思っています。

・静寂
・余裕のある空間
・独り
・まったり流れる時間

↑この条件が整ってこそ美術鑑賞(特に絵画の場合)だと思っています…。

「なに偉そうなことをwだったら自分の力で絵を買って空間造りして勝手に鑑賞しろw」
って感じかもしれませんが…うう…。

視界の中で人のあたまで絵がちぎれてしまい、
果たして本当に絵を鑑賞できているのか疑問に思ってしまうことがあります。。
「じゃあどうすりゃいいんだ」と言われても対策は…ないですね。
マイナーな展示内容や小さなギャラリーで行われている展覧会は問題ないですが、
有名画家の展示じゃあ…毎回必ず入場制限を用いるという手段もありますが、
長蛇の列になってしまいそうなので現実的ではないですよね…。

はぁ。

同時開催されていたルーブル展ですが、
無料招待チケットがあったのでついでに観てきました。

超 混 ん で た 。

マグリットなんてもんじゃなかった。
これGWとかどうしたんだろう。さすがに入場制限したのかしら。
もうマグリット展で体力精神力視力を使い果たしていたので、
ほぼ素通りでササササササーっと観てきました…。
しかも、展示内容が…パッとしない感じでしたよ。(偉そうにw)
風俗画を展示するというコンセプトだからしょうがないんでしょうけど、
正直マグリット展の方が何倍も良い展示だと思う…けれど、
年代もジャンルも全く異なるので比べるのがおかしいですねスイマセン。

ルーブルには大昔一度行ったことがあるので、
もしかしたら出会うのが二度目の作品もあったかもしれませんが全然わかりませんでした。
でも、中世の歯医者を描いた絵は何となく見覚えがあるような…気がしないでもない。
無駄に迫力があるんですよねあの絵。
いつの時代も歯医者って痛いんだな~って思える作品です。


とにかく疲れたよ。