2006年07月05日

『時計じかけのオレンジ』

ミュージカル映画のレビューはひと段落したので、
今日は趣をガラッと変えて・・・
スタンリー・キューブリック監督の初期の名作、
『時計じかけのオレンジ』を考えてみます。
ずっと観よう観ようと思っていた映画です。やっと観ました。

1971年アメリカの作品。主演マルコム・マクダウェル。

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この作品は・・・ほんとに・・・すばらしいですね・・・。
なんて言うか・・・趣味が良いんだか悪趣味なんだかワカラナイ作品です。
そのわからなさの部分に秀逸したセンスが光る映画ですね・・・。

ストーリーは・・・近未来のロンドンで、暴力とセックスに明け暮れる
不良少年アレックスは、仲間の裏切りにより、刑務所に入れられ、
政府による洗脳実験でロボトミー手術を強いられ、
暴力に嫌悪感を感じるような無抵抗人間にされてしまう・・・。
そしていろんなことが起こる、というお話です。

ベートーヴェンの『第9』と、『雨に唄えば』の音楽が巧みな演出効果
を生み出し、物語全体に不気味な雰囲気を与えています・・。
そして主演のマルコム・マクダウェルの体を張った熱演がスゴイ(笑)

んんん・・・。ほんっとに、スゴイ作品ですね。
今でも人気が衰えない理由がわかりました。
近未来世界の雰囲気・・建物や部屋の内装や、洋服、小物に至るまで、
作り手のこだわりが伝わってきます。何もかもが凝ってます。
そして、「70年代の人が思い描いた近未来」っていう感じがプンプン
していて、なんだかカワイイです。
ビビットなサイバーチックなオブジェや洋服などが、素敵です。

そして・・・『雨に唄えば』を歌いながら暴力&強姦するってのが・・・
すごいですよね。不気味度満点です。
『第9』も非常に物語中において重要な意味を持つ音楽で、
こういう映画で、『第9』に重要なポジションを与えるっていう発想が
すごいなぁ・・・と思いました。

でもって、あとは「政治」と「キリスト教」ですね。この作品では、
政治はいつの世もこんなものなんだなっていう普遍的な雰囲気と、
キリスト教の持つ・・・不気味さをビシバシ感じました。
いろいろと考えさせられる作品です。

かなり秀逸した演出やアングルや美術セットが見られる映画です。
興味ある方は、是非!

・・・それにしても、映画中に出てくる「まばたき禁止装置」みたいなのが
個人的に一番ツボだった・・・笑。痛そうー・・・。

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posted by イオ at 19:24| Comment(2) | TrackBack(0) | 映画 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
キューブリックには、すっかりはまりましたが、この作品はよく分かりません。だから、キューブリックなのかもしれませんが(笑)。SF少年だった私には、あの『2001年宇宙の旅』は、クラークの原作とともに、忘れられない記念碑的作品です。『時計じかけのオレンジ』での残虐なシーンにクラシックの名曲を流すというのは、当時、確かにとてもインパクトがありました。キリスト教は、確かに不気味この上ないです。キリスト教なるものが、なかったならば、人類史ははるかに平和で穏やかなものとなったでしょう。勿論、功罪の功の部分も計り知れないでしょうが。
Posted by Goda at 2006年07月07日 00:09
Godaさま>たしかによくわかりません(笑)
でもかなり色々とインパクトのある映画だと思いました。
今観ても色褪せませんね。
これは感覚で感じるタイプの作品なのかなぁ・・なんて思いました(笑)
キューブリックの作品では『シャイニング』が好きです。
血のエレベーターのシーンはすごいですよね。あれに似た夢をみたことがあります・・・。

>キリスト教なるものが、なかったならば、人類史ははるかに平和で穏やかなものとなったでしょう。

ほんっとにそう思います。
激しく同意しますね。
Posted by イオ at 2006年07月07日 08:08
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