2006年07月18日

空の対話

ねぇ・・・神さまは?

・・・逃げたよ。もうだいぶ前にね。
どうしてさ?

もう手に負えなくなったらしい・・・なにもかもが。
僕たちを残して?・・・何処へ行ったの?

・・・知らない。消えたのかもしれない。
消えたなんて・・・僕たちはどうすれば良いのさ?


消えるなら・・・消えればいいんだ。


・・・そもそも、はじめから・・・いなかったんだよ。きっと。
・・・じゃあ・・・どうすれば良い?
僕たちの祈りは無駄だったのかい?
なにもかもが・・・無意味だったってことなのか?


・・・知らない・・・知らない。
わからない・・・そんなこと・・・知らない。


いや・・・きっと・・きっと・・・いつか・・・

いっそのこと・・・
全部壊してくれて良かったのに。


コピー (2) ~ IMG.jpg
posted by イオ at 09:53| Comment(1) | TrackBack(0) | 自作痛ポエム | 更新情報をチェックする

2006年07月08日

出会い

乾いた咳がでる
ひどく気の滅入る日
私が導かれたのは とある美術館
長い廊下の いちばん奥に
ひときわ目立つ石像が一体
美しく飾られた
台の上にたたずんでいた

そのからだは 大理石でできていて
その瞳には ザクロ石が光っている
見つめていると
吸い込まれそうな 深く赤いひかり
「こんにちは」
赤い瞳をいっそう光らせながら 石像が言った
「こんにちは・・・あなたは・・・とてもきれいですね」
そう言うと
石像は哀しそうに こう言った
「ありがとう・・・でも・・・意味がないのです」
「意味があることなんて・・・なにもないですよ」
「いいえ・・・いいえ・・・このままでは・・・だめなんです」
そういうと石像は
私に こう懇願した
「お願いです・・・私を・・・壊してください」
「なぜ?・・・こんなにきれいなのに・・・」
「いいえ・・・いいえ・・・壊してください
               ・・・粉々にして・・・お願い・・・」
赤い瞳から
ひとしずくの赤が こぼれてくだけた

「お ね が い」

私はそれを見ると
この石像が ひどくあわれに感じられて
衝動的に
石像を 地面へと叩きつけた
大理石は 粉々になり
ザクロ石も こぼれてくだけた


しばらくその光景を眺めていたら
ぴしぴしと 音が聞こえて
視界が ゆがみ始めた

・・・私のからだに ひびが入っていた

みるみるうちに からだはくだけ
粉々になり
塵となり
風にはこばれ
ゆるやかに 消えて
流れて 行った


流れつく目的を知らずに
風は ただただ 吹きすさぶ


あとには・・・なにも残らない


なにも
残らない

posted by イオ at 08:27| Comment(2) | TrackBack(0) | 自作痛ポエム | 更新情報をチェックする

2006年06月21日

無の渇望

自殺による自然淘汰で進化した人類は
くもった鏡の空と鉛の雲とのあいだの
いつまでも果てない夢のなかで
生かされているよ・・・ほら
存在することを止めるのさえゆるされない
死にたいという意志の力で死ねない
無限の虚しさのなかで
美しい夕陽を呪い
心のヒダの奥底で脱出できないなにかをかかえている
そして・・・狂人用の拘束服で自らを戒め
今日も・・・孤独の歌を・・・みんなでうたう


終わりが訪れることを信じて

DVC00101.JPG
posted by イオ at 15:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 自作痛ポエム | 更新情報をチェックする