2018年01月09日

なぜ漫画やアニメの目は大きいのか

先日、井筒監督とマツコが対談している2017年の記事を読んでいたときに井筒監督のこの発言が個人的に気になりました。

アニメの聖地巡礼って片腹痛くなるわ。マジでアホちゃうかと。
そこにあんな目玉のデカい女子はおりまへんがな!


たしかに、ふと思ったんですが、なぜ漫画やアニメに描かれている人物の目は大きいのでしょうか。

なぜ目が大きいのか.jpg
漫画でもアニメでもディズニーでもそうですが、やけに目がデカい。
もちろん作者や種類によって大きさはまちまちですが、明らかに現実からは剥離しています。

なぜ目が大きいのか参考文献.JPG
そこで、私の本棚にあるこれらの本から、なぜ漫画やアニメの目が大きいのか勝手に推測してみました。
基本的に少女向けの雑誌や少女漫画のルーツを辿っています。

そもそものルーツは日本画・浮世絵(平面的で顔の陰影をあまりつけない描き方)

竹久夢二・高畠華宵・中原淳一・松本かづち…などの挿絵画家・抒情画家が人気を集める。

小説から絵物語(紙芝居みたいに絵のボリュームが多い小説)や漫画へと人気が徐々に移行するようになる。

倉金章介の『あんみつ姫』が人気になる。
その後手塚治虫が登場、少女向けの作品では『リボンの騎士』などが人気になる。

手塚治虫の絵に影響された人がたくさん出てくる。

イラストは高橋真琴、内藤ルネなどが人気に。
徐々に目が大きく、きらびやかになってゆく。

60年代、少女漫画黎明期を水野英子が切り開いた。
70年代に入り、花の24年組や池田理代子などにより少女漫画の絵柄が確立?される。

その後80年代、90年代に入り、目の大きさが進化。

最近は少女誌・少年誌・その他の漫画や萌え系によってそれぞれ傾向はあるものの、基本的には皆大きい。
特に女性や年少者を描くときは目が大きくなることが多い。
萌え系の絵はカードキャプターさくらやセーラームーンや魔女っこアニメ系から影響を受けた人が多いのでは…?



私が勝手に独断で少ない資料をもとに分析した結果はこんな感じになりました。
もちろん、もっとルーツは色々あるだろうし、もっと細かく分岐していると思います。
たとえば、手塚治虫はのらくろやディズニーから影響を受けたようですし、西洋の風刺画のデフォルメから影響を受けた人も居たかもしれません。

改めて考えてみると、色々とおもしろいですね。

タグ:アニメ 漫画

2018年01月04日

やはり『君の名は。』にはモヤモヤする

昨日、テレビで君に届け…じゃなくて『君の名は。』を放送していましたね。

私はやはり、この作品を観れば観るほどモヤモヤした気持ちになってしまうのです。
以前も書きましたが…この作品自体をディスる気持ちは無いです。
言いたいことはたくさんあるけどね…なんでお互いのスマホを見てすぐに時間のずれに気づかないんだ?とか、会って泣くほどいつ惚れ合った?感情描写なさすぎるだろ…などなど。

でももうそれはそれで良いのかもしれないので、良しとします。
おそらく監督的には、恋愛というよりは精神的双子の片割れを探すような気持ちの惹かれあい…みたいなものを描いているんだと思います。
惹かれあう細かい心理描写が無くても、磁石のS極とN極が何もしなくても惹かれあうようにできている…それに似た「半身」という存在なんだと思います。
でもその感覚がわからない人にとっては全くもって感情移入できない作品であることは間違いないでしょう。

かなり若い人向け・中二病向けの作品です。

私がモヤモヤしてしまうのは、「この作品がメガヒットしてしまう世の中」に対して非常にモヤモヤしてしまうのです。

以前の記事で下記のようなコメントを頂きました。

今日の記事のモヤモヤ感、よくわかります。
私はアニメ、漫画オタクの中でもかなりな古狸のほうだと思いますが
「こ、これはなんかやばいんじゃ?」と何か直観的な危機感を感じています。
いや、オタクが市民権をそこそこ取れたのは助かりますがこういうのはそこそこでいい気がします。「過ぎたるは・・」なホラー。


私も同意見です…よくわからないんですけど「直感的な危機感」をビシバシ感じる…。

ちなみに新海監督のアニメは…過去の作品については酷評されているものや爆死したひどいものがけっこうあるみたいで…私も深夜に一挙放送されていたのをちょっと観ましたけど、コメントできないくらいひどいのもあります。
しかし、そういった紆余曲折を経て今回のメガヒットを生み出すことができた…と考えれば、それはそれですごい…のかもしれない。

『君の名は。』はおそらく、過去の作品から得た教訓を生かし、企画段階で綿密なマーケティングや分析がなされたんじゃないかな、と個人的に感じます。
制作委員会が立ち上げられたようですし、ブレーンが居て色々と助言をしたのではないでしょうか。(←私の勝手な想像です。)
また、どういったものを描いて、どういった宣伝を打って、SNSをどう使って拡散するか…などについても相当考えられていたのではないのでしょうか。
そして広告代理店の力もあったと思います。声優も以前の作品と比べて豪華ですから。

それにしても新海監督の作品は、背景などはすごくリアルなんですが、そのほかの部分から全然リアリティを感じないんですよね。無機質な感じ…それがイイのかもしれないけれど。
背景が実写に近いのに、人物は普通の二次元のアニメ絵だからすごく浮いている感じを受けます。でもそれを含めてもうそれが新海ワールドなんだ、と言われればそれまでだから何とも言えませんが、私はあまり好きじゃありません。
この人物の浮きっぷりがまた「無機質感」を際立たせているようにも感じられます。

『銀河鉄道の夜』や『耳をすませば』は未だに大好きですが、新海アニメはどうしても受け付けない何かが自分の中にあるんですよね。
やはり単純に私が歳をとってオバサンになったからかしら…?若い頃に出会っていたらハマっていたかもしれません。でもなんか基本的にモヤモヤするんですよね。不思議です。

ただ本当になんというか…こういった作品が政府ぐるみ(?)で持てはやされる世界って、いやはや色々な意味で凄い世の中になったなと感じます。
ジブリやディズニーがヒットするのとではまったくもって根本的に訳が違いますよ。
こんな言い方するのはアレかもしれませんが「秋葉原の非モテのオタクたちの情熱を結集させて美しく昇華して結晶化させたような作品」がメガヒットしてしまうって…日本は大丈夫なのでしょうか。

井筒監督なんかは『君の名は。』のヒットについて批判しているようですが、こういった風潮に対しキチンと酷評してくれる人がいるのは良いことだと思いますね…。

もちろん「この風潮を批判しているやつは頭が古いだけだ!今はもうそういう時代なんだ!」と言われればそれまでですが。

私がただオバサンになってしまっただけなのかもしれない…寂しいことです。

しっかし鮮やかさが目に突き刺さる作品だなとしみじみ思いました。
私の脳内の色彩認識キャパシティを超えていて目がチカチカします。
いや、とても綺麗ですけどね。「ああ、世界って美しいんだな」と感じさせてくれる力はあります。

ちなみに、以前ネット上で新海アニメのことを「動くラッセン」と表現している人の書き込みを見て笑ってしまいました。

ラッセン検索結果.jpg
↑これが「ラッセン 夕日」の検索結果です。たしかに…!!新海アニメはラッセンに通ずるものがありますな(笑)

それにしても、ちょっと新海監督の過去の作品の話になりますが…ちょっと…すごい…アレですね。アレです。正直ちょっとどうかと思う作品ばかりでした。

『秒速5センチメートル』だけはなんとか仕上がっている作品だと思いました。酷評している人も居ますが…。うん…私もどうも好きにはなれなかったです。いくらなんでも間が悪すぎる。
本来なら「抒情的で幻想的でどことなく哲学的な交わらない2人の物語」って私の大好物なはずなんですけど、ダメでした。見ていて信じられないくらいイライラした。風景は綺麗だけどさ。

ふと「これって男女別に感想に差が出るのかしら?」と気になり、色々と調べてみたり聞いてみたりすると、男は女が見てると思っていて、女は男が見てると思っている、という不思議な感想がチラホラありました。

<男性の感想>
男でこんな作品が好きなんてダメだろ。若い女子が好きそうだな思った。
<女性の感想>
男性が思う理想の女性が描かれてるって感じで、一部の男性から支持されてそうだなと思った。


↑こんなかんじで、感想も男女ですれ違うという不思議な感じに…(笑)

『言の葉の庭』に至っては「俺オッサンなのに感動して泣いた」という書き込みがある一方で「こんなのはヒロインと同じくらいの年齢の女性からしか共感されない作品だ」と言う男性の感想がありました。
では女性はと言うと「こんなんありえない」と辛辣な感想を書いていたりして、これまた不思議な結果に。
正直私もアレはないわ、と思いました。

新海アニメはいったい誰から支持されているのか…?
本当に人によって好き嫌いが分かれる世界観なんだなぁと思いました。
『君の名は。』についても批判している人やつまらないと言っている人いるし。

もちろん皆が皆納得のいく作品なんて描けないでしょうけど、色々な意味で…新海アニメが一般層に受け入れられたという今の世の中の不思議さについては、やっぱり考えさせられるものがあります。

いま改めて、ラピュタやトトロや耳すまの偉大さを感じますね…パヤオはやっぱりすごかったんだなぁ。

私のようなポンコツが偉そうに長々と語ってすみません。
タグ:君の名は

2017年06月14日

最近のテレビはつまらないを通りこしてなんかもうカワイソウ

最近のテレビについて…ちょっとどうしても書きたくなったので書かせて頂きたいのです。
思ったことをすぐブログに書かないと死んでしまうブログジャンキーなんです。

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画像がないと寂しいので、マリリンモンロー出演の『お熱いのがお好き』の画像を貼っておきます。
文章とは全く関係のない画像ですけどね(笑)
以前キャプチャして保存していたんですが使いどころがなかったので…。
バラエティ番組を2時間見るならば昔の名作映画を見たほうが100万倍良いと思います。
(もちろん時間の使い方や好き好きは人それぞれですから何とも言えませんけど)

お熱いのがお好き3.jpg
で、最近のテレビひどすぎませんか。
2年前くらいにF1層がテレビを見ない生活を3年半続けた結果という記事を書きましたが、
この2年でさらに輪をかけてひどくなったような気さえします。

ここ数か月…森友・加計学園問題のことが連日色々と報道されています。
個人的にとても興味のある事件なので久しぶりにテレビをつけて
ニュースやワイドショーなどを見ていて、その惰性でゴールデン番組や
色々な時間帯のテレビ番組を見ていたんですけども……。
驚いたのがですね、最近のテレビの終わりっぷりです。ひどすぎるでしょ。
今に始まったことではありませんが、年々テレビのつまらない度合いが高くなっていきますね。

「テレビ つまらない」「テレビ離れ 原因」などで検索すると
色々な記事や年代別テレビ視聴時間データなどが出てきます。
どの記事もどのデータもテレビの斜陽っぷりを伝えるものばかりです。

原因とかはまぁ…規制が厳しいとか製作費が云々とかネットメディアに押されて…などなど、
複合的に様々な要因があるのはわかるのですが、
結局のところ時代について行けてないんだと思います。
規制が緩かったころは本当に下品だったし危ないことを自由にやっていましたが、
「それができなくなった=面白いものが作れなくなった=人々のテレビ離れにつながった」
ということではないと思います。

「テレビは見なくても大丈夫なんだ」
ということに人々が気づき始めたことが大きいんだと思っています。
大げさに言えば、視聴者の精神が進化したんですよ。


人々の意識が変わりつつあるんです。たぶん。
もちろんそこにはネットの登場が大きく作用しているのは明らかですが、
ネットがたとえここまで普及してなくても、おのずとテレビは衰退したのではなかろうか…
なんてことをぼんやりと感じます。

お熱いのがお好き8.jpg
そしてしみじみと驚かされるのが、お笑い芸人の多さです。
朝から晩までニュースからスポーツ番組から何から何まで芸人芸人芸人…。
(しかもスポンサーに迷惑をかけない無難なコメントしかしないときてる。)

芸人が悪いというより負のスパイラルから抜け出せずにいる業界全体が悪いんだと思いますね…。
しかも、MC芸人もひな壇芸人も、テレビに出ている人気芸人の本業の姿(漫才、コント)を
全く見たことがないことに気づきました。こういう人結構いるのではないでしょうか?
ネタ番組がほぼ消滅してしまった結果、芸人もきちんとネタをお茶の間に見てもらう機会を失い、
大食いとか食レポ、ひな壇での賑やかしやクイズ番組出演…などで食いつなぐというね…。
なんかもうアイドルとかもそうですけど、見ていてかわいそうになる。

芸人はネタ見せ番組で漫才やコントをやり、若手や売れない芸人にもきちんと機会を与える。
アイドルや歌手やミュージシャンは基本的に音楽番組にのみ出てミステリアスさを保つように努める。
女優や俳優がバラエティ番組に出ると神秘性を失うのであまり出ないほうがいい。グレタ・ガルボを見習え。
ニュースはきちんとしたアナウンサーと右左中道すべての学者や専門家をきちんと揃えて討論させる。
クイズ番組は有名人にやらせるより一般人にやらせるなどして一般参加型にする。
トーク番組はひな壇減らして人を貶めるようなイジメみたいな「いじり」はやめる。
必要もないのに2時間3時間の特番を作るのやめる。

これをやるだけでずいぶんマシになるはずなのに…もうできないんだろうな。
ちなみに昔よく見ていたテレビ番組は…
特命リサーチ200X、所さんの20世紀解体新書、たけしの万物創世記、ガキ使、
コナンと金田一とちびまる子とサザエさん、お笑いは爆笑オンエアバトル…
歌番組は歌の大辞典やうたばんですかね。。なつかしいわ。

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やはりね、テレビに限らず、80年代あたりを筆頭にして築いた
文化やシステムの維持ができなくなってきてるんですよ。
最近本当にそういったことを肌でひしひしと感じます。

これからお笑い芸人やアイドルなどを目指そうとしている人は、
色々と計算高く考えて、時代が何を求めているか徹底分析したほうが良いと思いますね。
最近はM1グランプリなどで優勝したからと言って売れるわけじゃないみたいですし。

たしかに、ここ数年の傾向として…
まるで漫画からそのまま飛びだしてきたかのような、ハッキリとキャラが立っていて
オタク心をくすぐるシュールな芸人やタレントが人気ですね。
そこにうまいことハマることができず、スター性や美しさがない人は
たとえ優秀な漫才師であっても爆発的には売れない時代なんでしょう。
しかも爆発的に売れてもすぐ使い捨ての消耗品のごとく扱われてしまうというね…。
数年ぶりにテレビを見ると「えげつないくらい綺麗に消えた芸人がいるな…」
という現象をはっきりと感じることができますよ…苦笑。

だいたい「成功する」ってのが…なんかもう…
いったい何をもってして「成功」なのかがわからなくなってますよね。

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時代によってウケる芸人やタレントの傾向はまた変わっていくでしょうし、
「自分はテレビじゃなくてサブカル文化やネットメディア向きだな…」と思う人は
テレビを目標にせずネットメディアやアベマTVみたいなものの傾向を分析したり
なんやかんやうまく考えてやっていくといいのかもしない…。

あと、最近は「話題になった番組や“神回”は後日誰かがYoutubeなどに
アップロードするからそれで見る」という人も多いと思います。
法的にグレーゾーンですけど、この辺の可視化できない仮視聴者層を
もっと取り込めればいいのでは…なんてことも思いますね。

何やかんや言ってもまだまだテレビの影響力は大きいです。
でもこのままだとおそらく…うん。
影響力は急加速度的に右肩下がりとなるでしょう。

なんてことをぼんやりと思いました。長々と偉そうにすみません。

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